関取花
ユーモアを含んだ歌詞が話題、“ひがみソングの女王”とも呼ばれ、女性を中心に多くの共感を得ているシンガーソングライターの関取花。2018年1月24日にニューシングル「朝」(アメリカ在住日本人のためのフジテレビ系ニュース情報番組『FCI News Catch!』テーマ曲)をリリース。爽やかな曲調とポジティブな歌詞、真っ直ぐな歌声が聴き手の心を軽やかにし元気づける、1日の始まりに聴きたい楽曲。3月8日にはShibuya duo MUSIC EXCHANGEにてバンドセットワンマンライブ「朝稽古ツアー」の東京公演が開催!
interview & text by 牧野りえ
──2017年は音楽フェスへの参加や数多くのバラエティ番組にも出演され、活動の幅がすごく広がった年でしたね?
●関取花:そうですね。ライブやツアーに関しては、それまで弾き語りがベースだったんですけど、会場が少し大きくなるにつれてバンドセットで廻ることが増えて。バンドメンバーもサポートではあるんですけど、時には私以上に各々のパートや歌のことを考えてくれるし、いいチームが出来てきてるなっていう実感がありますね。あとテレビやラジオの制作スタッフさんも愛を持って面白がってくれる方が多くて。私みたいな何者でもないヤツを(笑)。だって何のメリットもないと思うんですよ。何をしゃべるかわからないし、視聴率を持ってるわけでもないし。それでオファーしてくれるっていうのはすごくありがたいなって。昨年は本当に今までに見たことがない景色に触れたり、いろんな人と関わることが増えましたね。
──ご自身の音楽がライブや音源を通してだけではなく、バラエティ番組の出演などをきっかけに広がっていくのは予想していたり望んでいたりしてました?
●関取花:予想はまったくしてなかったです。でもきっかけは何でもいいなってずっと思ってたんですよね。例えばYouTubeのコメントを見てたら、“バラエティで見てなんとなく観にきたけど。面白おかしい曲だと思ってたら意外と泣けるやん”とかあって。“これはこうで、こういう意味がある”って説明しなくても、歌を聴いたら本質をわかってもらえるんだなって。それもすごく自信になりましたね。
──それによって歌詞や曲制作に変化は出てきていますか?
●関取花:ある制作の方に「べつに」の歌詞から“ひがみソングの女王”っていうキャッチフレーズをつけていただいて。そもそも私の歌詞って、“ああ、今日もダメだ。何とかもダメだ。だけど……”みたいな最後には前向きな歌詞が多いんですけど、切り取り方によっては全部そういう感じにとられちゃうのかなって考えたら曲が出来なかった時期もあって。それこそマネージャーさんだったりサポートメンバーだったりが“そんなに気にしなくてもちゃんと伝わるから大丈夫だよ”って言ってくれたことで安心して。今のところは積極的にお茶の間に媚びることはないと思います(笑)。
──ニューシングル「朝」は、その名の通り1日の始まりにぴったりな曲ですね。
●関取花:朝のニュース番組(『FCI News Catch!』)のテーマソングを書き下ろしてみないか?というお話をいただいて。是非やらせてくださいと。そう言ったものの私は夜型人間で、基本昼12時までは早朝だと思ってるような生活をしていて。朝の曲を書くぞ!って思った時に、朝の爽やかな記憶がないことに気づいたんです(笑)。朝6時ぐらいまで飲んじゃって予期せず見た光とか、二日酔いで目覚めてゆがんでる景色とかしかなくて(笑)。それで朝7時起きの生活を心がけるようにしたんですよ。近所を散歩したり、小学生が登校するところをぼんやり見てたりしてたら、見慣れた道がすごくキラキラして見えて。それをそのまま歌にしようと。難しい言葉は使わず真っ直ぐでただキラキラした歌にしようと思って作りました。今まで私の曲を聴いてくれてた方からは“花ちゃんにしては珍しく真っ直ぐな曲だね”とよく言われますね。確かに、今まで同じように結果的に前に進むような曲ではあるんですけど、今まではどこかプリズムを通して屈折してる曲が多かったので。今回はそれがなく真っ直ぐ光が差す感じの曲になりましたね。
──歌録りはいかがでしたか?
●関取花:楽しかったですね。1年ちょっと前にリリースした「君の住む街」というシングルと同じプロデューサーさんにお願いしたんですけど。2017年にいろんな経験をしたことで、より広いところに向けて歌いたいという意識がそのまま歌にも出たみたいで。その1年前にプロデューサーさんから“もうちょっと開けた感じで歌おう”とか“マイクの向こうにたくさん人がいると思って歌ったらいいよ”っていうアドバイスをいただいたんですけど、今回の「朝」はすごく気持ちが外に向いてるなっていうのは自分でも思いましたね。ちなみにまたすぐ夜型に戻っちゃったんですけどね(笑)。
──そうですか(笑)。さて3月8日にShibuya duo MUSIC EXCHANGEでバンドセットワンマンライブ「朝稽古ツアー」が行われますね。
●関取花:ヘンに構えずやろうと思ってます。特に「朝」はアルバムだったりに向けての通過点としての一区切りだと思ってるので。バンドメンバーもレコーディングを一緒にやってるメンバーで今すごくいいグルーブが出来てるので、そこも含めて改めて聴いてもらえたらなと思います。CDとは全然違うと思うので。私もそうなんですけど、ライブ感のある演奏する人たちなんですよ。しかも顔で弾くタイプなので(笑)、聴いて良し観て良しな感じですね。
──「朝」はライブでどう表現しようと思っていますか?
●関取花:音源だといくつか音を重ねてたりもするので、私はもちろん、バンドメンバーの個性ももっと光るような演奏になるかなと思いますね。
──関取さんは“女さだまさし”とも呼ばれてるそうで、MCも楽しみなところですね。
●関取花:そんなおこがましいことは言えないんですけど、でもようしゃべるなとは言われますね(笑)。いつもセットリスト以外、何も決めないんですよ。MCを入れる位置も決めてなくて、お客さんの空気や自分のテンションに合わせてなので。来てみないとわからない、びっくり箱的なライブだと思いますね。だからその日の空気を作るのは皆さん次第でということで。
──半分お客さん任せみたいな(笑)。
●関取花:空気を読んで楽しんでもらえると嬉しいなと(笑)。読めてない人はいじります。本当にみんなで楽しめるファミリー的な空気感なのは間違いないので、初めて観に来る人も絶対に置いてけぼりにすることはしないです。それだけは自信を持って言えるので楽しみにして来てくれればと思います。
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