The ManRay

Hot New Sounds !! 〜duo Live Report vol.25〜
“Dig Urban Oddities” @duo MUSIC EXCHANGE
2017/11/14 tue.
text by 櫻井 央 (duo MUSIC EXCHANGE)
photo by 長塩禮子

５人のルーディが鳴らすロックンロールの過去と未来

沖縄出身の Takuro Asato(Vo/Gt)、Ryuji Ooshiro(Dr)、Morris(Syn)を中心に、福岡出身の Ko Koga(Ba) と奈良出身の Tenshiro(Gt)の５人で都内にて結成されたロックバンド、The ManRay。土臭いサウンドの中にも、洗練されたブラックグルーヴを織り込ませる彼らが、duo MUSIC EXCHANGE主催のイベントに参戦。寒空の渋谷を、熱気に包み込んだ。

今回のライブレポートは、我々の会場duo MUSIC EXCHANGEから。今夜は、OAのSTEPHENSMITHをはじめ、RAMMELLS、She, in the haze、noovy、sooogood!など、これからの日本のロック界を賑わせるであろう癖のあるアーティストが集合する対バンイベント。The ManRayは総勢6組のトリに登場した。

Warの”Low Rider”をSEに、ルードな佇まいの５人が陽気にステージに登場すると、1曲目“Alright Man”へとなだれ込む。乾いたギターのカッティングが、Takuroのヴォーカルに絡みつき、堅実なリズム隊と相まって非常に心地よい。続いて演奏するのは”Soul Kitchen”。 1960年代中期のボブ・ディランを彷彿とさせるサウンドワークで軽快にエンジンをかけると、タイトルの通りレゲエ調の”Marley”で、フロアを踊らせる。

ビートバンドの雰囲気も感じさせつつも、グランジ的なメロディの混ぜ込ませ方で魅了する”car”に続いて、彼らの代表曲の一つ” Brown Sugar”。ライブバージョンということで、さらにドライブ感が増したサウンドにノックアウトされる。ラストは、最近公開されたMVが話題となっている”You Will Be Mine”、”Life Goes On”と披露し、30分弱のセットを終了した。

ピートよりはカール、ビートルズよりはストーンズといった印象を勝手に持っていたが、自身のルーツであるロックヒストリーのマナーに沿うだけではなく、ブラックミュージックのエッセンスも器用に楽曲に混ぜ込ませ、彼らだけの味をしっかりと抽出させている”The ManRay”。今年の6月に1st.EP『You will be mine』をリリースしたばかりの彼らだが、早くも次回作への期待が高まるライブだった。今後、確実に次のステージへとステップアップしていくアーティストであることは間違いないだろう。

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